2025.03.14
仕事ができない中途採用管理職の対応|解雇リスクを抑えた適切な対処法とは

目次
動画解説
経営者にとって、管理職の中途採用は企業の成長に欠かせない重要な戦略の一つです。しかし、せっかく期待を込めて採用した管理職が業務をうまく進められず、組織全体に悪影響を及ぼすケースも少なくありません。本解説では、能力不足が原因で成果を出せない中途採用管理職への対処法について詳しく解説します。
中途採用管理職の問題点とその影響
管理職の中途採用は、即戦力として組織の成長を牽引することが期待されます。しかし、実際には以下のような問題が発生しやすいものです。
- 採用時の期待と現実のギャップが大きい
- 部門の管理能力が不足している
- 部下とのコミュニケーションがうまく取れない
- 過去の実績が今の環境に適応できない
- 責任回避の姿勢が強く、問題解決の意識が低い
特に、管理職に求められるのは単なる業務遂行能力だけではなく、組織の運営能力や問題解決力です。そのため、単に優秀なプレイヤーとして活躍した経験があっても、管理職としての適性があるとは限りません。こうした問題が放置されると、管理職の担当部門全体の生産性が低下し、企業全体の業績にも影響を及ぼします。
能力不足の原因と採用時の見極め
問題社員(一般にモンスター社員とも言われている。)となる管理職の多くは、単なるやる気不足ではなく、そもそも能力が不足しているケースがほとんどです。特に大企業から転職してきた管理職は、以下のような要因で期待通りの成果を出せないことがあります。
- 環境の違い:大企業と中小企業では、業務の進め方やリソースが大きく異なる。
- 実務経験の差:前職で管理業務をしていたといっても、実際の業務内容が異なっている。
- 問題解決能力の欠如:中小企業では、決められた仕事をこなすだけではなく、自ら課題を見つけ解決する能力が求められる。
- リーダーシップ不足:部下のモチベーション管理や育成ができず、指示待ちになってしまう。
- プレッシャー耐性の低さ:中小企業では一人の管理職が広範な業務を担当することが多く、プレッシャーに耐えられないケースもある。
採用時には、経歴や実績だけでなく、実際の業務で求められるスキルがあるかをしっかり見極める必要があります。
採用後に能力不足が判明した場合の対処法
管理職としての能力が不足していることが判明した場合、以下の手順で対処を進めるのが適切です。
早期の問題認識と対応
能力不足の兆候は、採用後早い段階で現れることが多いです。例えば、
- 業務の進行が遅い
- 重要な決断ができない
- 部下との関係が悪化している
こうした問題が発生した場合、まずは本人としっかりコミュニケーションを取り、具体的な改善策を提示しましょう。
具体的な目標設定とフォローアップ
「できない」という状態を放置せず、具体的な業務目標を設定し、定期的に進捗確認を行います。例えば、
- 〇〇プロジェクトを〇月までに完了させる
- 部下とのミーティングを週1回実施し、報告書を提出する
といった具体的な行動目標を設定し、進捗を厳密にチェックすることが重要です。
配置転換の検討
管理職としての適性がない場合、配置転換も一つの選択肢です。ただし、事前に労働条件通知書や就業規則で配置転換の可能性を明示しておくことが重要です。配置転換が難しい場合は、契約内容の見直しも視野に入れる必要があります。
解雇を検討する場合の注意点
どうしても改善が見込めない場合、解雇を検討せざるを得ないこともあります。ただし、管理職であっても労働者としての権利があるため、適切な手順を踏まないと、労働審判や訴訟に発展するリスクがあります。
解雇を検討する際は、以下の点に注意しましょう。
- 能力不足の具体的な証拠を残す(評価シートや業務報告書など)
- 改善の機会を十分に与える
- 本人との面談記録を残す
- 就業規則に基づいた手続きを遵守する
解雇の手続きを適切に進めることで、不要なトラブルを回避することができます。
まとめ:適切な管理と早期対応が重
中途採用の管理職が期待通りに機能しない場合、そのまま放置するのは企業にとって大きなリスクとなります。早期に問題を認識し、適切な対応を行うことで、企業の負担を最小限に抑えることができます。
また、採用段階からしっかりと選考基準を見直し、管理職としての適性を見極めることが、後のトラブルを防ぐポイントとなります。
四谷麹町法律事務所では、問題社員への対応に関して、個別の注意指導の仕方や、懲戒処分の進め方、社員への対応方法について具体的なサポートを行っています。さらに、状況によっては企業側代理人として、問題社員や、相手の代理人弁護士との交渉も行っています。
訴訟や労働審判になる前の段階から適切な対応を行うことで、企業側の負担を軽減し、トラブルの早期解決が可能となります。問題社員の対応でお悩みの際は、会社側専門の経験豊富な四谷麹町法律事務所にぜひご相談ください。