問題社員

勤務態度が悪い社員の懲戒処分|適正な対応とトラブル回避のポイント

動画解説

 企業の成長と職場の健全な環境を維持するためには、社員の勤務態度を適切に管理することが不可欠です。しかし、中には勤務態度が悪く、周囲に悪影響を及ぼす社員も存在します。こうした社員に対して適切な懲戒処分を行わないと、職場の秩序が乱れ、生産性の低下を招く可能性があります。

 本解説では、勤務態度が悪い社員に対する懲戒処分の適切な進め方、法的リスクを回避するためのポイント、そして企業が取るべき対応について詳しく解説します。

勤務態度が悪い社員の特徴

 勤務態度が悪い社員とは、職場の規律を乱し、周囲に悪影響を及ぼすような行動を取る社員を指します。具体的には、以下のような行動が見られる場合、懲戒処分の対象となる可能性があります。

遅刻・欠勤が頻繁に発生する

  • 無断欠勤を繰り返す。
  • 遅刻や早退が多く、業務に支障をきたす。
  • 出勤しても職場に定着せず、長時間離席している。
  • 病欠の頻度が異常に高く、業務が滞る。
  • 出社しても業務開始が著しく遅れる。

業務への取り組みが不真面目

  • 上司の指示を無視する、または意図的に業務を怠る。
  • 同僚との協力を拒み、チームワークを乱す。
  • 業務中に私語やスマートフォンを過度に使用し、仕事に集中しない。
  • 仕事のミスが多く、改善しようとする姿勢が見られない。
  • 労働時間中に私用の電話やSNSを頻繁に使用する。

職場の秩序を乱す行動を取る

  • 上司や同僚に対して攻撃的な態度を取る。
  • ハラスメントやパワハラのような行為を行う。
  • 業務指示に対して反抗的な態度を示す。
  • 取引先や顧客に対する対応が横柄で、クレームが増えている。
  • 会議や研修を無断で欠席する。

 こうした問題行動を放置すると、周囲の社員のモチベーションが低下し、企業全体の生産性にも悪影響を及ぼします。

勤務態度が悪い社員への懲戒処分の適正な進め方

 懲戒処分を実施する際は、慎重な手続きと法的リスクの回避が重要です。以下のステップを踏むことで、適正な処分を行うことができます。

問題行動の事実を明確にする

 まず、対象社員の勤務態度に関する事実を明確に記録することが必要です。

  • 「○月○日、始業時間に遅刻し、業務に支障をきたした。」
  • 「○月○日、上司の指示に従わず、業務を怠った。」
  • 「○月○日、社内ミーティング中に私語を続け、進行を妨げた。」

 このように、具体的な日時や行動を明確にすることで、客観的な証拠を確保できます。

口頭注意・指導を行う

 勤務態度が悪い社員に対して、まずは口頭で注意・指導を行い、改善を促します。

  • 「最近、遅刻が増えているので、規則を守るようにしてください。」
  • 「業務指示に従わない行動が見られるので、改善してください。」
  • 「会議中の私語は業務進行の妨げになるので、控えてください。」

 この段階で記録を残しておくことが重要です。

文書による警告を行う

 口頭での指導でも改善が見られない場合、文書による警告を行います。

  • 「これ以上の遅刻が続く場合は、懲戒処分の対象となる可能性があります。」
  • 「業務指示に従わない場合、処分を検討せざるを得ません。」
  • 「このまま態度が改善されない場合、減給処分を検討します。」

 この際、本人に警告文を渡し、サインをもらうことで証拠として残すことが重要です。

懲戒処分の決定と通知

 改善が見られない場合、就業規則に基づいて懲戒処分を決定します。

  • 軽度の違反戒告・注意処分
  • 繰り返しの違反減給・出勤停止処分
  • 重大な違反懲戒解雇も検討

 懲戒処分を実施する際は、就業規則に基づき、適切な手続きを踏むことが求められます。

懲戒処分の際の法的リスク回避ポイント

 懲戒処分を実施する際には、いくつかの法的リスクに注意する必要があります。まず、処分が就業規則に基づいているかを確認しましょう。就業規則に懲戒の種類や手続きが明記されており、社員に周知されていることが重要です。

 次に、懲戒処分が合理的であるかどうかを検討します。処分の内容が過剰でないか、他の社員と比較して公平であるかを判断し、不当な扱いとならないように注意する必要があります。また、問題行動の記録や警告文などの証拠を確保し、処分の正当性を証明できるようにしておくことが求められます。

まとめ

 勤務態度が悪い社員に対する懲戒処分は、職場の秩序を守るために不可欠な対応です。しかし、適切な手続きを踏まずに処分を行うと、法的トラブルに発展する可能性があります。

 四谷麹町法律事務所では、問題社員への対応に関して、懲戒処分の進め方、社員への対応方法について具体的なサポートを行っています。さらに、状況によっては企業側代理人として、問題社員や、相手の代理人弁護士との交渉も行っています。

 訴訟や労働審判になる前の段階から適切な対応を行うことで、企業側の負担を軽減し、トラブルの早期解決が可能となります。問題社員の対応でお悩みの際は、会社側専門の経験豊富な四谷麹町法律事務所にぜひご相談ください。

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